宝槻美代子オフィシャルブログ

夕方のかあさん

4月7月の発表会はいっぱいになってしまい、また10月あたりも考えます。その先は12月の〆の会か・・。
一年は早い。
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今週末から第2回目教室主宰のイタリアマスタークラスに一週間でかけるが、行くホテルをネットで検索したら、すごく素敵なの。息子のおさがりのユニクロの「シャカパン」持っていくのやめ。
前回のホテルも素敵だったが、つまりイタリアのホテルはほんと、どこもセンスがいいというか、それでアパホテルくらいの値段で泊まれる。
また朝のバイキング形式のご飯、といえば日本のそのクラスのホテルでは、びっくりするような小さいしゃけの切り身やどういう作り方してるの?なスクランブルエッグや味付け海苔や甘ったるいきんぴらなんかだが、イタリアのご飯はいつでもおいしい。野菜や果物がおいしい。地消地産、そこらで取ったものそこらで食べてるという、イタリアは偉大なる「田舎」なのであった。
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もうすぐ息子の赴任先も決まり、私は一人暮らしになるのかどうか、まあそれはいいのだが、息子と静かに合宿したこの一年がいい思い出すぎて寂しいんだが、あああ、すいません、バカ母話で。
私は良いお母さんでした、たぶん。毎日勤勉にご飯を作りました、掃除もしました、学費も生活費も稼ぎました、イタリアのマンマみたいなものです。イタリアの母は強い、そして働きものです。家は常にきれいで、ご飯はうまいです。
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でもそれももう終わりなので、夕方にはちょっとぐっとくるほどなんですが、「ゆうがたのおかあさん」という曲が中田喜直にあるけど、凄まじいうたですよ。
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ひよこのかあさんあちこちむいてひよこをよんでる、ごはんだよー、やっぱりおなじだおなじだな、
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夕方が寂しいのは人の常だが、そこでそれを知っててひよこを呼んでるかあさんですよ。かあさんは子の夕方の「危機」を救っているうちに自分の夕方を救えなくなりました、救ってくれるお母さんはもういないし、そう。かあさんは忙しい、子のいろんなニーズに答えてるうちに自分の危機にも鈍感になるし、無私になりすぎ、自分が保てない、55くらいで死ねるとそれもそれでいいが、そこから下手すると20年くらいはゆうにある。
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週一回くらい罪滅ぼしに母のホームに行くが、私は母に「母です」といわれたり「姉です」といわれたりしてるが。立場としてこの人の「夕方」を救う立場である。
もうこういう施設は「善意」でにこにこいきいきであるしかなく、まだ母は黒いところもあり、喧嘩したりしてるが、それも職員の素晴らしいケアで無いことになっているが、そう、その「余り」を無化させられてしまうところが「施設」なんだと。「いい人生だった」とあなたではなく私が周囲が思いたいだけな「悪意」それを隠す「装置」です。文学的過ぎて恐縮ですが。お願いですから「精神など窒息させてください」。
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育児も介護も自分の「悪意」との戦いだと思う。介護はろくにしてないが、30年やってきた「育児」はあいまいにしてきた自分の主にエゴイズムと向き合うことであった。エゴイズムは止められた瞬間「悪意」に変わるのを知るのが大人になるということであろう。エゴイズムを制御する(出来んのか?)というのも違うと思うし、止める「場面」を作らないというのも違うだろう。「あんたはあんたのまんまで」いられるだろうけど、鍛えられないエゴイズムというものほどみっともないものもないのである。
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「夕方」の憂鬱についてだった。
そこに生徒が来てくれるのでなんとか持っているというか、来月も生徒と遊ぶ会だらけであるが、みんなありがとう、先生出不精ででぶなので救ってください!!
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ひよこをよんでるかあさんにもうひよこはこたえないのであった、かあさんはかあさんのままで死ぬには早すぎ、ではほかのものに?しょうもねえなあ、羽でも売るか。
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ああうたがあってよかった。
「フツウ」なお母さんはどうしているのでしょう?もし寂しかったらぜひ当教室においで下さい・・。うたでもうたってけろ。
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だってさ、生んだ、いや仕込んだ時点からお母さんはずーっとお母さんであり、子ども優先、というのははたから見たら、おいおい、もう娘も息子もあんたよりでかいし、あんたよりピアノうまいしあんたより算数できるしなんだが、ついそれらを弱いものとして見積もってしまうという癖。もうお母さん張ってなくてもいいんだが、そんなものに固執はないんだが、癖ですよ、癖。
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看護病みたいになってるわけです。みんなにご飯作り続けて30年、自分の食べたいものなどすでになく、何が食べたいか問われても答えられない。みんなに作ったものの余りを食べるんです。
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私は日本会議に推奨されるようなお母さんであった。朝ごはんを食べようキャンペーンのうたもうたっているマミーシンガーズだが、おいおい、メンバーほんとに朝ごはん作ってたか?私は朝ごはんに炊き立てご飯を出さなかった日はほぼありません。
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でもそんなのは当たり前のことです。親はこどもの世話をし、子どもはちゃんと学校に行き、その先はちゃんと働き、全員税金を払い、日本は狭い国なので、みんなが「ちゃんと」してなきゃダメではないですか。
なんですか、みんな違ってみんないいとか、個性などと言うものは徹底的に個性を失くすほど鍛錬しなければ出てこないものだと教える大人がいなければ闇です。日本会議推奨の寒風摩擦もありかも。
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いや、それを圧力からではなく、自分で鍛錬する人間を作るにあたり、「親」はどうあるべきか。自分が寒風摩擦するような人間で、こどもにそれを叩き込む、というようなやり方は「自分の道が正しい」という自己顕示が見え隠れで、これこそ「虐待」への道。では昨今流行りの褒めて育てる系の、できたらやろうね、でもやれなくても僕はそれを責めないよ系もただのわがままな使えねえ人間を増やすだけ(で勝手に傷ついて引きこもったりする)それもあんまり成功しておらず、今の親は何を信じていいのかわからん状態。
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わからん。「貧困」や「戦争」やらから自由であった時代は案外少なく、それは「飽食」に慣れていない遺伝子にどんどんカロリーを与えられてしまい「デブ」になり困惑している「幸せ」な私たちのメタファーである。
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家庭を理由に音楽をさぼらない、音楽を理由に家庭をさぼらない、というのは33で二人子供を設けたうえでもう一度音楽をやろうと思った私の中の戒めでした。
できたんだかなんなんだかよくわからんが、離婚してんだから失敗だったんでしょう「家庭」は。でもうた、ああ、そこですよ、去年よりずっとわかるようになってるけど、だからなんなんだなわたしのうたがですよ。
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私は毎日愛する自分のうたを抱きしめて寝ます。
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教えるのは確実に進化したと思っているけど。さらなる進化のためにイタリア行ってきます。メールは通じます。案外夜暇なので皆さんのメールと日本から持ってった社会学の本と週刊誌が頼りです、Ciao,ciao!

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