ホウツキブログ
2025年05月05日

連休

 もう枯れてボロボロな感じになっていたミニバラを鉢を大きくして土を変えたらこの咲きっぷりである。捨てないでよかった。園芸自慢が始まったら初老の兆し、その奥の紫陽花はもらった切花を土に刺したら何年にも渡って大きな花をつける。

 発表会も終わり、次回発表会は10月1日です。みなさん熱唱でした。ホームページが近々リニューアルされ、そこに何枚か写真を載せます。ご覧ください。

そしてゴールデンウイークも終わり、私はほぼ働いたり二期会マミーシンガーズの練習が2回も入ってたし、発表会の翌日だけ休みだったがそこは夏物と冬物の入れ替えをやったし、でもまあまあの連休。絶対こういう全国のお休みにどこかに出かけない。自由業は人が働いている時に勝手に休めるわけだからそこで行きたいところがあれば行くが、もう最近はどこにも行きたくないのである。このままだと沖縄も九州も北海道も行かないで死ぬことになるが、別に何にも見たくもないし、美味しいものを食べ歩く趣味もないのである。

 いや、出不精なだけでもあるが、だけでもない。いつも「どこか」に行って「何か」見て刺激を「外」に求めるのがいいのか?どこかいって何かみればなんかの感銘はあるだろうが、そんなのばっかり求めて口をぽかんと開けてても何か入ってくるものなのだろうか?

 イタリアへは行くので走行距離は稼いでるが、イタリアに行ったところで同じレッスン会場に通い、ほぼ同じ店で飲む。観光に意味を感じない。

 しかしいつからこんな出不精人間かと言えば幼稚園の頃からで、お友達が来たらいませんと追い払ってくれと父親に頼んでいた。

父親「今誰もいません」

子供たち「いないって言ってる人がいます」

父親「言ってる人はお化けです」

子供たち「うっそだー」

 まったく子供を馬鹿にしてるなあと子ども心に思ったものだ。この父親もまた出不精な人間で、私が幼稚園児の頃は私と毎日遊んで家にいた。ベートーヴェンフリークで、一日中ベートーヴェンを聞いていたが、それが私の音楽教育の基礎になった。ベートーヴェンとは絶対的なハリキリと垣間見られる憂鬱、いや、憂鬱にまでまだ育っていない陰というべきか、激しい日向に伴う激しい影、といった感じか。その後の作曲家はその日向の部分を多く受け継いだものと影の部分を多く引き受けたものに分かれると思うが、音楽は楽しくウキウキした娯楽の部分をベートーベンを境に失っていった歴史があるのは確かだ。

 人生はなんとなく憂鬱だし誰にとっても少し悲劇で喜劇だとは思うが、これから大変なことが起きてそれが大きく乗り越えられて帰結するのであろう、と言ったようなアウフヘーベンな人生観をなんとなく幼児の頃から持ってしまったのはこの毎日ベートーヴェンばっかりの影響かもしれない。ドラマが大きい。モチーフが長い、あちこちに散りばめられた伏線が最後に一気に解決するカタルシス、その後のワーグナーなどに比べれば可愛いものかもしれないが、幼児には十分なしつこさであった。小学校2年の頃、一人で留守番しているときにかけていたら(交響曲第9番2楽章)幽体離脱してしまったので、怖くなってそれからは一人でクラシック音楽を聞かなくなった。

「健全」な子どもの精神を育てるのにロマン派以降の西洋音楽は毒な部分が多いので勧めない。が、その後の特にフランス近代ものなど10歳ごろまでに聞いてないと「貧弱」な耳になってしまうので、用法と量を加減しながら聞かせるといいと思う。今日は子どもの日ですね。

 子どもと言えるのがいつまでかわからないけど、小学校卒業して大学入るくらいまでの子どもたちは皆色々話したくてしょうがないようで、それは先生に聞いてもらってもしょうがないし、親もしょうがないし、友達・・いや、その誰でもない大人、どことも繋がってない大人に話を聞いてもらいたいのではないかな。子ども食堂の隣に子どもスナックがあってもいいよね。いろんな生き方を見るべきだ。先生は公務員だったりだし、まして「先生」を目指しちゃったような人たちなのでもう絶望的だし、そことあまり価値観の変わらない家庭というのもなんだかなあ、大体ガッコウってこの人たちが運営してるので半ば正しいサラリーマンになる教育。いやいや、いろんなお仕事あるんだぞー、どうやったって生きられるという希望を見せてあげたい。ここでだめでも土を変えたら咲き誇れるかもしれないんですぜ、いや、咲き誇らなくてもいいのよ、ぼちぼちやってるような生き方もまたいいではないか。良い子の住んでる良いまちの文京区などはもう子どもたちが習い事だ塾だと忙しいが、しょうがないよ、少しお金と素養のある親なら君に色々いいもの吸収させようとしているんだからさ、でも大人になるととても「暇」になるから、そこでピアノのひとつも弾けるといいと思うんだよね。(60も過ぎればもっと暇)活躍する大人になれば暇がないと思うでしょ?それは仕事は忙しいかもしれないけど、待ち時間が多いというか・・。

 休みも終わったしまうと憂鬱なみなさん、終わればまた次の休みへのスタートですから早々絶望しないように。

 

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